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2026.10.5

撮影機材は買うか借りるか|レンタル料金から損益分岐の回数を出す

サムネイル

撮影機材を買うか借りるかは、購入額をレンタルの日額で割って日数を出す計算では決まりません。レンタル料金は日額ではなく、泊数ごとの期間料金です。しかも借りる期間は、実際に撮る日より長くなります。比べる単位は、借りる回数です。

ソニーのα7 IV(ボディ)を3泊4日で借りる場合、購入額に並ぶまでの回数は、レンタル業者によって19回から22回でした。FE 24-70mm F2.8 GM IIは20回から23回です。購入した機材を、あとから購入額の半分で売れたと仮定すると、回数は半分前後になります。料金は、2026年10月5日時点の各社の公式ページのものです。

対象は、カメラやレンズを数点から数十点持つ制作チームです。他社のレンタル料金は、各社の公式ページに載っているものだけを使い、補償や送料の扱いが違う点は、条件を並べて書きます。

借りる回数で比べる損益分岐

APEX RENTALSのα7 IV(ボディのみ)は、3泊4日が19,600円で、4泊目からは1日あたり1,960円が加わります(税込)。3泊4日までは1日あたり4,900円、そのあとは1日1,960円です。借りる期間で1日あたりの金額が変わるので、購入額を日額で割る計算は成り立ちません。

機材(APEX RENTALS、税込)

1泊2日

2泊3日

3泊4日

4泊目から1日あたり

ソニー α7 IV(ボディのみ)

9,800円

16,660円

19,600円

1,960円

ソニー FE 24-70mm F2.8 GM II

7,000円

11,900円

14,000円

1,400円

もう一つの違いは、料金のかかる期間です。撮影の日が1日でも、機材の受け取りと返却を挟むので、借りる期間はそれより長くなります。購入した機材では、撮らない日にレンタル料金がかかりません。そこで、1回の借り方(泊数)を先に決め、その1回の総額で比べます。

式は次のとおりです。

損益分岐の回数

(購入額 + 保有中にかかる費用 - 売却額)÷ レンタル1回の総額

式の項目

入れる値

購入額

税込の購入価格。メーカーの直販ページなど、公式の価格を使う

保有中にかかる費用

保険、点検、保管、修理にかかる費用の見込み。自社の実績があれば実績を使う

売却額

買取業者の見積もり。売らないなら0円

レンタル1回の総額

レンタル料金に、補償料と送料を足したもの

実際の料金での計算(2026年10月5日時点)

購入価格は、ソニーストアの商品ページの税込価格です。α7 IVのページは、ボディとレンズキットを含む型番をまとめて361,900円(税込)からと表示していて、ボディ単体の価格は個別に出ていません。ここでは、その最低価格をボディの価格として使います。レンタル料金は、3泊4日で借りた場合の、各社の公式ページの税込料金です。補償料と送料は含めていません。

機材

購入価格(ソニーストア、税込)

レンタル3泊4日(APEX RENTALS)

レンタル3泊4日(Rentio)

ソニー α7 IV(ボディ)

361,900円から

19,600円

16,480円

ソニー FE 24-70mm F2.8 GM II

319,000円

14,000円

15,980円

この料金で、借りた回数の累計が購入額を超える回数を数えると、次の表になります。売却額と保有中の費用は、前提ごとに置き方を変えました。

前提

α7 IV(APEX)

α7 IV(Rentio)

24-70 GM II(APEX)

24-70 GM II(Rentio)

売却しない。保有中の費用は0円

19回

22回

23回

20回

購入額の半分で売れたと仮定

10回

11回

12回

10回

補償と送料を含める(売却しない)

17回

22回

21回

20回

3行目は、APEX RENTALSでは安心補償を、料金合計の10%を上乗せして付けた場合です。Rentioは、配送手数料の480円を足しました。返却の送料は含めていません。APEX RENTALSの返却送料は利用者の負担で、金額は案内されていません。Rentioは返却送料が無料と書かれています。

ソニーα7 IVの、借りた回数と累計費用のグラフ。レンタルの累計は1回19,600円で増え、売却しない場合の購入額361,900円には18.5回で並び、購入額の半分で売れたと仮定した場合には9.2回で並ぶ。

購入のほうが安くなるのは、売却を見込まない場合で、3年使うなら年に7回から8回以上借りている機材です。購入額の半分で売れたと仮定すると、年4回以上です(表の回数を3年で割り、切り上げた値です)。

半額で売れたという仮定は、計算の形を見るために置いた数字で、実際の買取額を示すものではありません。型番や状態、時期で変わるので、売却を見込むなら、買取業者の見積もりで確かめます。

レンタル料金の条件の違い

料金が同じでも、補償と送料の扱いが違うと、1回の総額は変わります。2社の公式ページには、次のように書かれています。

項目

APEX RENTALS

Rentio

料金の形

1泊2日から。4泊目からは1日ごとの加算

3泊4日から。5日目からは1日800円の加算

補償

任意の安心補償。料金合計の10%を上乗せして加入する。使用状態が適正なときの自然故障は、加入にかかわらず請求しない

トラブルあんしん宣言。お客様に過失のない故障・破損は請求しない。過失がある場合でも、負担は都度2,000円まで。修理できない破損や返送されない場合は、販売金額の100%までの負担がある

送料

宅配は2泊3日以上で、料金が3,000円以上なら届け送料が無料。返却送料は利用者の負担

配送手数料480円。返却送料は無料

補償の中身が違うので、料金だけを並べても比べられません。Rentioは過失があっても負担に上限があり、APEX RENTALSは補償を付けるかどうかを選べます。どちらが自社に合うかは、機材を壊したときにいくらまで負担できるかで決まります。

MAP RENTALのα7 IVの商品ページで確認できた料金は、1泊2日の7,900円(税込)だけで、3泊4日の料金は確認できなかったため、今回の計算には入れていません。このページは、確認した日は在庫なしの表示でもありました。借りたい日に借りられるとは限りません。

損益分岐の式に入らないこと

同じ日に複数の案件で使う場合は、購入なら1台しか使えません。台数を増やすか、重なる日だけ借りるかを決める必要があります。借りたい日に在庫がないと、前述のとおり借りられないので、重なる日に頼る前に、在庫の出方を確認します。

型番が入れ替わる時期は、売却額が変わりえます。APEX RENTALSのα7 IVのページには、α7 V(ILCE-7M5)も並んでいます。売却を見込む場合は、手放す時期の見積もりで確かめます。

故障したときの負担は、借りた機材と自社の機材で違います。借りた機材の負担は、各社の補償の条件で上限があります。自社の機材は、修理費を自社で負担します。修理か買い替えかの判断は、機材の点検・修理・買い替えの記録の付け方にまとめています。

保管と管理の手間も、購入にだけかかります。持ち出しと返却の確認は、撮影機材の持ち出し・返却チェックリストで扱っています。

購入した機材は、取得価額によって会計上の扱いが分かれます。経費にするか、固定資産として計上するかは、備品と固定資産の違いの記事にまとめています。

自社の数字での計算手順

自社で判断するときは、次の順に数字を集めます。

手順

やること

1

機材ごとに、過去1年に何回借りたか、または自社の機材を何回持ち出したかを数える

2

1回の借り方(泊数)を、実際に多かった泊数に決める

3

その泊数のレンタル料金に、補償料と送料を足して、1回の総額を出す

4

購入額、保有中の費用、売却額の見込みを式に入れて、損益分岐の回数を出す

5

損益分岐の回数を保有年数で割り、年に何回借りていれば購入が安いかを出して、手順1の回数と比べる

手順1で使うのは、持ち出しと返却の記録です。記録が残っていれば、機材ごとの回数を、あとから数えられます。紙や表計算でも数えられますが、貸出の履歴が機材ごとにまとまっていると、集計の手間が減ります。誰が何を持ち出しているかを、全履歴とあわせて確認できる機能は、Werpの予約・貸出の機能で説明しています。

この記事について

株式会社Creators Teamは、備品管理SaaSのWerpを開発・提供しています。この記事の計算はWerpを使わなくてもできる形で書いたもので、本文の2か所でWerpの解説ページへリンクしています。

ソニーストア、APEX RENTALS、Rentio、MAP RENTALの情報は、2026年10月5日に各社の公式ページで確認した内容です。各社への問い合わせや、実際の契約はしていません。料金や条件は、改定やキャンペーンで変わります。税込・税別の区別は、各社の表記のとおりです。計算は概算で、補償、送料、返却送料の扱いは各社で違います。実際に借りる前に、各社のページで、借りる日付の料金と条件を確認してください。

記載している製品名・社名は、各社の商標または登録商標です。記載内容の誤りや古くなった情報にお気づきの場合(各社のご担当者様を含みます)は、お問い合わせ窓口までご連絡ください。確認のうえ、速やかに訂正します。

出典(2026年10月5日確認)

  • ソニーストア α7 IV: https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-7M4/

  • ソニーストア FE 24-70mm F2.8 GM II: https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL2470GM2/

  • APEX RENTALS α7 IV: https://www.apex106.com/digicam/1gan/ilce-7m4.php

  • APEX RENTALS FE 24-70mm F2.8 GM II: https://www.apex106.com/digicam/lens-sony/sel2470gm2.php

  • APEX RENTALS 安心補償: https://www.apex106.com/guide/ansin.php

  • APEX RENTALS 送料・お届け: https://www.apex106.com/guide/shippingfee.php

  • Rentio α7 IV: https://www.rentio.jp/products/a7m4

  • Rentio FE 24-70mm F2.8 GM II: https://www.rentio.jp/products/sel2470gm2

  • MAP RENTAL α7 IV: https://www.maprental.com/products/detail/4144

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